スーパーマン・リターンズ

今日、家族で映画を見に行ってきました。近所(といっても車で1時間)のショッピングセンターの中に入ったシネコンです。中1の長男は仮面ライダー、小3の長女と保育園児の次男はポケモン、私は日本沈没にするか、迷ったのですが、表題どおり。妻は見たいのがない、ということでショッピングセンターで買物三昧。

クリストファ・リーブの初代スーパーマンは高校時代にリアルタイムで映画館で見ました。あれから25年になるのですね。今回も非常に楽しめました。映画館ならではの醍醐味です。

今回のスーパーマンについて感想を。以降ネタバレを含みますのでご注意。

自分の故郷の星の残骸を求めて忽然と姿を消したスーパーマンは5年ぶりに地球へと戻ってきました。しかし、スーパーマンの不在であった5年の間に地球は大きく変わっていました。宿敵であるレックス・ルーサーも、アメリカの司法制度の穴を利用して刑務所を抜け出しており、全人類をターゲットにした破壊計画を進行中。また、スーパーマンのかつての恋人ロイスには、婚約者が出現、さらに息子までできています。そして新聞記者である彼女がピューリッツァー賞を受賞した記事のタイトルは、「スーパーマンは必要か?」。

そのタイトルどおり、今回の映画のテーマは、今の人類にとって、スーパーマンは必要な存在か、という点に尽きると思います。特に、今回は、キリスト教の世界を色濃く反映しており、特に、スーパーマンと救世主を重ね合わせて描いているのが明白ですので、言い換えれば、我々人類にとって救世主は必要なのか、という問いかけにも思えました。映画はシンプルですが力強い回答を与えています。求める人がいる限りスーパーマンは必要、というのが映画の答えです。

最後のシーンはスーパーマンとイエス(キリスト)の姿が激しくダブりました。
・スーパーマンの横腹に突き刺さったクリプトナイトのとがった矢じりは、イエスの横腹を貫いたローマの兵士の矢じり。
・クリスタルの力によって生み出された巨大な陸地を背負って宇宙へと昇っていく姿は自らの十字架を背負ってゴルゴダの丘を昇るイエスの姿。
・力尽きたスーパーマンが地球に落下する直前に両手を広げ足を伸ばした姿はまさに十字架そのもの。
・死から復活したスーパーマンが限られた人(ロイスとその息子)のところに現れる

その他、「父は子にあり、子は父とともにあり」というセリフや、スーパーマンがロイスに言う"I'm always around."というセリフも聖書的な表現のような気がします。