新・拒絶理由通知との対話

以前、特許男のブログの記事を読んで、読みたいと思っていた「拒絶理由通知との対話」が「新・拒絶理由通知との対話」として再版されました。このことは弁理士の日々のボンゴレさんのブログの記事を読んで知りました。旧版については地元の図書館にはなく、他の図書館から取寄せのサービスを利用しようかと思っていたところでしたので、タイムリーで大変ありがたい情報でした。

先週出版元のエイバックズームに発注したものが本日手元に届きました。なかなか分厚く370ページもあります。ぱらぱらとめくってみましたが、散文的に書かれており、それほどかっちりとした体系にはまとまっていないので、辞書的に使うのは難しそうです。しかし内容はかなり深く、私が経験的に感じている内容がうまく書き表されております。例えば、「一般に、拒絶理由に対する応答として、意見書はわき役です。主役はあくまで明細書や図面、手続補正書です」(本文のP154より)と書かれておりますが、これは以前投稿した内容と大体同じ主旨のようです。その他、経験者にしか価値を認識できないような内容が満載であり、読んでいくのが非常に楽しみです。

ところで、特許男(壱)さんがボンゴレさんの記事にコメントされていましたが、初版の「拒絶理由通知との対話」の初版がアマゾンのusedで5000円の値段がついていたそうですね。確かに知財の実務系の本としては破格の値段というべきでしょうが、基本書系はオークションなどでも比較的値崩れが少ないように感じています。特に、吉藤先生の特許法概説は、すごいことになっています。アマゾンのusedで20000円、ヤフオクで開始価格40000円で出ています。足元を見られているとしか思えないですね。

ちなみに特許法概説は、数年前に13版のハードカバーをヤフオクで1500円で落札しました。実際は3000円で落札したのですが、鉛筆による書き込みが出品者の記事(10ページ程度)に対して、200ページ近くあり、あまりに食い違っていたため、「評価を“悪い”にせざるを得ません」と連絡したところ、半額にします、とのことで半額返金していただいたものです。法改正に対応できておらず、すでに価値を失っているとの意見もありますが、示されている基本的な考え方は今でも十分通用すると思っています。